2023年9月~2024年2月までのオーストリアに留学した際の日記を今更ながらまとめます。
どういう留学?
半年以上(仕事以外で)長い期間海外で過ごせる事ってあまりないと思い、4年の後期に明治大学の交換型大学間協定留学に応募してオーストリアのクーフシュタイン・チロル応用科学大学に留学しました。
本当は就職が決まらなかった時の言い訳にしてもう半年留年するつもりでしたが、内定をもらってしまったので帰国後すぐに卒業することになってしまいました。
応募
留学に実際に行く大体1年前に募集要項の公開とオンライン応募があるので、それに応募しましょう。募集している大学と募集要件(TOEFL/IELTSの点数)のリストから自分が留学したい・できる大学を選び、志望した動機の作文(日本語と英語)を書いて面接を行います。
実はこの作文を書くのが面倒くさく、提出期限ぎりぎりになってしまった思い出があります。
応募締め切り後にそれぞれの大学の倍率が発表されます。自分が応募した時期では、アメリカの倍率が4~10倍ほどで、その次にイギリス・西欧の有名大学の倍率が高く、東欧はだいたい1倍前後でした。アジア(特に中国)は定員割れが多かったです。
自分はアメリカの田舎の大学に応募していたのですが、一次選考では落ちてしまいました。二次選考は追加の作文や面接なしに枠があるところから応募することができます。あまり選択肢はないのですが、ヨーロッパではクーフシュタインの他にブカレスト大学などの枠が空いていました。
入学手続き
留学先への提出物
応募が完了して留学許可が下りても、留学先に入学動機書、履歴書を書き、英文成績証明書と一緒に提出する必要があります。入学動機書は”How to write a motivation letter for university admission“や「トビタテ、交換留学への挑戦が終わりました。」、履歴書は「履歴書(CV)の書き方」などを参考にしました。基本的に交換留学なのでここで留学を拒否されることはないような気がしますが……
住居
住居も自分で用意する必要があります。今回、留学する大学側が寮の案内を送ってくれたのでそこにしましたが、自分で探すこともできます。自分が契約した部屋は家賃が528ユーロで、キッチン・トイレ・シャワーを2部屋で共有するタイプの部屋でした。部屋が高いと言っている人もいましたが、そこそこ広く、景色もいいので個人的には悪くなかったです。
契約の際に500ユーロのデポジットがあり、最後に入居時と同じぐらい綺麗にすると全額帰ってきます。また、ベッドはありますが布団や枕はないので借りるか近くの家具店で買う必要があります。
履修登録
また、期限までに履修登録をする必要があります。1授業は2単位で、1期で7~10個の授業を登録できます。授業は必ず1週間に1回あるわけではないので、一日に授業は平均0.5回と非常にスケジュールに余裕ができます。自分は以下の授業を登録しました。
- German Language (Beginner)
- Austrian Culture and History
- Information System Management
- Rapid Product Development
- Marketing
- Digital Media and the WEB
- European Financial Markets & Institutions
- International Economics: Trade & Finance
留学準備
ビザ
ビザ関係は「オーストリアでのビザ免除」に書いてます。EUの規則とオーストリアの独自の規則が両方あって混乱しましたが、最終的にはビザを取らずに留学できました。
航空券
オーストリアまでのネットの航空券比較サイトを使い、安くてそこそこ信頼のあるエバー航空のチケットを購入しました。期間は学期の1日前に着き、学期終わり1週間後に観光してから帰ることにしました。9月末~2月末の往復で15万5600円でした。
明治大学での履修申請
学部によると、コロナなどで留学ができなくなった場合に備えて秋学期の履修登録もしておいたほうがいいとの事だったので一応しておきました。卒業にゼミや卒論が必要ない学部だったので、教授に聞いて抜けさせてもらいました。
クレジットカード
手数料が低いデビットカードのWiseを新規に契約し、これをメインで使いました。全部で100万円以上を使うので手数料が低いのはありがたいです。その他にもATMでの出金が毎月3万円、もしくは2回まで無料だったり、銀行口座をすぐ作れたりと留学には非常に役立ちます。
通信回線
SIMカードは日本から買っていってもよかったのですが、楽天モバイルで2GBまで海外で使えるのでそれが切れる前に現地でSIMを契約することにしました。現地ではyesss!を契約しましたが、どの会社のでもいいと思います。ドイツやイタリアに行くこともあると思うので、国外でも使えるプランにしましょう。
荷物準備
パスポート、航空券、留学受け入れ書類と保険関係、学生証、スマートフォン・パソコンと充電器、Cタイプのコンセント変換アダプタ、財布、衣類(3~7日分)が基本です。他には家電類は高いので使うものは持っていくといいと思います。最初の数日は生活用品に困るかもしれないのでシャンプーや歯磨きなどもあるといいでしょう。
荷物を送る
荷物が多い場合は船便やEMSで送ることもできます。今回はEMSで送ったのですが、インボイスの書き方が複雑だったり、電子送信が必要だったり、関税がかかったりと大変でした。HSコードやCNコード、TARICコードを記入し、郵便局から送ります。オーストリアでは郵便局留めになっているので、そこで関税を支払って荷物を受け取ります。
今回は衣類などが3940gで10900円(+関税)でした。数週間程度かかるのでなるべく早めに送るといいと思います。
出発

成田空港から出発し、3時間ほどで桃園空港に到着します。桃園空港では5時間半も待機時間がありました。出国エリアは非常に広いですが外には出られないので時間つぶしに苦労しました。牛肉麺を食べ、無料で使えるシャワーでリフレッシュしました。シャワーはそこそこ清潔でした。
実はこれが重要でその後の16時間に及ぶウィーンへのフライトを耐えられたのはこのシャワーのおかげと言っても過言ではありません。
自販機類はクレジットカードが使えないので、台湾ドルを持っていなければ水を買うにも飲食店か免税店に行くしかありません。


時間から1時間ほど遅れ出発しウィーンへ向かいます。フライト全体で機内食(おいしい)が3回出るので食事には困りませんでしたが、ずっと座っている上轟音で寝られないので非常に辛かったです。一応Wi-Fiも有料で使えますが、速度的に動画は見られません。
途中にチャンギ空港に2時間ぐらい止まったのですが、ここでもトランジット扱いで手荷物検査をさせられ、しかも混んでいたので出発時刻ギリギリになってしまいました。
到着






ウィーンに到着し、OEBBのRJXでウィーン中央駅(Wien Hauptbahnhof/Vienna Central Station)に行きます。多分現金が必要なのでない場合はATMからおろしましょう。チケットを改札に入れる必要はありませんが、新幹線のように検札の人が回ってきたときに見せられないと高額な罰金がかかります。駅に到着すると、日曜日なので駅中以外の町中のお店はやっていませんでした。
そこからまたRJXでクーフシュタイン駅まで行きます。その日は宿に泊まり、翌日の朝に契約した学生寮で入寮手続きを行いました。ここで住民登録(Meldezettel)を書かなければなりませんでした。欄はすべてドイツ語で分からないかと思いますが、「オーストリアの住所登録(Meldezettel)の書き方」を見ればわかると思います。これをもって市役所(Rathaus)に行くと申請が行えます。
寮にはベッド、クローゼット、箪笥、机と椅子が備え付けてありました。目の前にイン川が流れているので眺めはそこそこいいです。コンロがIHみたいな形でしたが、下に電熱線が入っているタイプの電気コンロでした。掃除はしやすいものの火力は弱めな気がします。
10月に続きます。