Q584/KをDebian 10で使う

富士通のQ584/Kを手に入れられたのでDebianを入れてみました。
Q584には/Hと/Kがあるのですが、前者は32bit限定でZ3770、後者は64bit限定でZ3795です。Z3795の方が後に出たみたいで、少しだけ性能が良くなっています。ちなみにどちらもUEFIブートしかできません。液晶の解像度がやたら高いですが、ペンタブレット入力はイラストには適さないようです

オプションで無線WANやGPS、NFCが付くようです。指紋センサーは標準装備らしいのですが、Linux上では認識しませんでした。今回手に入れたものはストレージが128GB(Samsung MDGAGC)のカスタム品でNFCが付いていました。

Q584はUSB充電が遅いと言う声が良くあるのですが、電流チェッカーで測るとUSB規格で定められた500mA(2.5W)までしか流さないようです。upower -dでバッテリーへ流れる電力を見ることができますが、画面オフ状態で0.5W程度しか流れていません。つまりアイドル状態では2Wの消費電力を持つ事になります。また、画面を点けて充電すると充電は減ってしまいます。
ACアダプターは12V3AのFMV-AC337が適合します。コネクターの形状は3.0×1.1mmのようですが、他のアダプターを使うときは電圧に気を付ける必要があります。
(追記)手持ちのプラグだと微妙に入らなかったので、秋葉原の千石電商で適合するプラグを手に入れました。MP-121PSという型番で、本店2Fの奥の方に売ってます。PP-019と同様しっかり差し込んでも電極がプラスチックにしか届かず接触しないようです。軸の長さは9mmでした。
DC-3011なら軸が11.5mmあるので奥まで入ります。USB経由で12Vを流した所正常に充電されました。

OSのインストール

手に入れたQ584/Kは完全に初期化されていて、起動メディアが無い表示しか出ませんでした。音量下ボタンを押しながら電源ボタンを押してBIOS画面に入り、USBメモリからの起動を優先させてDebianのDVDイメージのインストールを試みました。Debianは初期状態でwifiのドライバーが無いためnetinstイメージは選ばないでください。

最初Q584/Hと勘違いして32bitを入れていたのですが、こちらは逆に64bit専用だったようでそちらに切り替えたところ無事起動選択画面にたどり着きました。起動選択画面ではタッチパネルが使えないためUSBハブを使ってキーボードとマウスを接続する必要があります。

ここまで来れば後は普通のPCと同じように扱えます。インストール後はタッチパネルが使えるので、GNOMEをインストールしておく事をおすすめします。

また、Windowsも同じようにインストールできるはずです。

ドライバーなど

CPU温度35度固定で取得できません。その代わり、/sys/devices/platform/fujitsu-laptop/dockでドックと接続しているかを取得できます。
また、monitor-sensorコマンドで環境照明センサーと加速度センサーの値を読み取る事ができます。
+++ iio-sensor-proxy appeared
=== Has accelerometer (orientation: undefined)
=== Has ambient light sensor (value: 5.000000, unit: lux)

/sys/bus/iio/devices/以下は6つのデバイスが存在していて、0から5までそれぞれaccel_3d,als,magn_3d,incli_3d,gyro_3d,dev_rotationという名前になっています。

2016年にもQ584/Hでオーディオが使えないと言う報告がありますが、Debian 10でも以下のようなエラーが出て音が出ません。
[ 208.994933] SSP2-Codec: ASoC: BE open failed -16
[ 208.994949] Baytrail Audio Port: ASoC: failed to start some BEs -16

サウンドドライバーはbytcr-rt5640でalsamixerでは認識されています。

sudo apt install firmware-brcm80211
wifiドライバのパッケージはsources.listにnon-freeを追記すると使えます。自分はUSB-LANアダプタを接続してインストールしましたが、dpkgからでもできるはずです。
sudo dmesg | grep -iC 3 "brcm"
[ 7.143051] brcmfmac mmc0:0001:1: firmware: direct-loading firmware brcm/brcmfmac43241b4-sdio.bin

Bluetoothはロードに失敗してるみたいですが一応使えます。
[ 8.437875] bluetooth hci0: firmware: failed to load brcm/BCM4324B3.hcd (-2)

NFCが入ってますが、対応ソフトウェアは不明です。
[ 7.251518] nfc: nfc_init: NFC Core ver 0.1
[ 7.274674] Probing NFC pn544

内/外カメラはatomispが未完成なため使えないようです

QSV

IntelのQSVをffmpegで使う方法には3つあり、Haswellまではi965、それ以降はiHDが使えます。もう一つ高性能なh264_qsvがありますが、こちらもBroadwell以降となっています。
https://trac.ffmpeg.org/wiki/Hardware/QuickSync
Bay Trailではh.264のエンコード機能がありますが、i965-va-driverではデコードしか行えないためnon-freeなi965-va-driver-shadersをインストールする必要があります。

↑ffmpegのオプションはこれを参考にしました。サンプルのmp4はここから入手できます
sudo ffmpeg -hwaccel vaapi -hwaccel_output_format vaapi -vaapi_device /dev/dri/renderD128 -i sample.mp4 -c:v h264_vaapi -vf scale_vaapi=h=720:w=-2 output.mp4
vaapi_deviceはrootでなければアクセスできないので、一般ユーザーで使いたい場合はパーミッションを変更します。また、フィルターにはdeinterlace_vaapiも使えます。

Debianの最適化

https://qiita.com/ikesama200/items/f595293de82ddc9fa3f1

初期状態ではGNOMEのログイン画面は20分でサスペンド状態になってしまうので、サーバーを起動している時には不便です。/usr/share/gdm/dconf/90-debian-settingsに変更を加えることで自動サスペンドを解除します。ログインしている時は設定→バッテリーで変更できます。

ちなみに、デスクトップ環境が入っていない場合はこの方法は使えません。インターネット上で見つかる方法をいくつか試しましたが全て失敗したのでサーバーとして使う場合にはデスクトップを入れたままにするしかないようです。

https://qiita.com/girlfellfromsky/items/953ad71ad6ed09a97dfe

ストレージ劣化を防ぐために、ログ・一時ディレクトリをramdisk化します。ただし、1番の段階ではディレクトリが無くapacheが起動できません。
sudo mkdir /var/log/apache2
を起動のたびに実行する必要があります。

あとがき

つかれました。普通にお金出して欲しいタブレット買いましょう。

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