ゲームボーイアドバンスのROMを100円*で吸い取る

*ふっるいパソコン代は含みません

今回はゲームボーイアドバンスのカセットからゲームを吸い取ります。

いまさらなんで?

ポケモンファイアレッド用に萌えっ娘もんすたぁと言う物があり、友達とそれをプレイしたくなったからです。当然配布されてるのはパッチだけでゲームのROMは自分で用意しなければいけません。
改造済みのWii(+GCコン)を使ったりDSのフラッシュカートを使ったりする方法もあるのですがどちらも持っていなく、今から揃えると高くなるためパソコンのみで出来る方法を試しました。

どうやって?

VFDumpを使って吸い出します。このツールは海賊版のROMを吸い出すためのものらしいですが普通のROMにも使えます。手順はちょっと複雑で、
1. GBAの通信ケーブルを加工してWindowsXP(かそれより古い)パラレルポート付きのパソコンを用意する
2. パラレルポートを使えるようにするUserPortをインストールする
3. 加工した通信ケーブルをパソコンに繋ぎXboo Communicatorを起動してVFDump_mb.gbaをGBAに送り込む
4. Aボタンを押してROMの吸出しを始める(大きいものだと40分ぐらいかかるらしい)
5. Release Listerを見ながらGBATAで正しいROMサイズにトリミングしたりCRCの確認をする

つまり、はんだとはんだごてと銅/スチールワイヤー(100均で売ってる)とパラレルポート付きのパソコンと通信ケーブル(GBAの上の端子に刺さる奴)が必要で、あればピンヘッダー(なければ直差しでも出来るかも)とホットボンド(配線固定用)が必要です。

説明

最初にGBAの通信コネクターから信号を引き出すためのケーブルを作ります。100円といったのはこの部分で、自分はハードオフでMGB-004というGB<->GB pocket用の変換ケーブルを買って使いました。
GB側のコネクタのねじをはずして引っ掛けをとると基盤が出てきます。その基盤にワイヤーをはんだ付けしていきます。
このケーブルは親切にも信号線に色分けがされているので見分けやすくていいと思います。見つからなければヤフオクとかで入手するのも手かも?

ひとつずつ基盤にはんだ付けをして信号線を外に出し、パラレルポートに刺しやすいように先にピンヘッダーをつけ、周りをホットボンドで固定したら完成です。

こんな風になりました

ここでピンヘッダのホットボンド部分にマーカーで信号線と同じ色をつけておくと後で分かりやすいと思います。

次にパラレルポートがあるパソコンを見つけてきてください。OSもXPより新しいとソフトが対応していないのでそのくらい古いものが必要です。自分は祖父の家に行って掘り出してきました。

パソコンが起動できたらXboo CommunicatorVFDumpをデスクトップに解凍します。Xbooの方のUserPortファイルにあるUserPort.sysをC:\Windows\System32\driversにコピーし、再起動してから(重要)xcomms.exeを起動します。ここが上手くいかない人はUserPortファイルの中のUserPort.exeを開いてDefaultを押してからStop→Start→Updateの順番で押したりしてみてください。

ここでさっきのケーブルをパラレルポートに刺していきます。刺し方はこれこれを交互に見ながらやってください。(二つの画像はコネクターの上下が逆になっていることに注意!)

こんな風になります

信号線の色を確認して繋ぎ終えたらもう一方をGBAに接続し、吸い出すカセットを入れて電源をつけます。このときセレクトとスタートを起動画面が出ている間に同時に押してソフトの起動をキャンセルさせておきます。

パソコンに戻り、Xboo Communicatorの一番左のボタンを押して解凍したVFDump_mb.gbaを選択します。するとGBAから音がするので少し待ち、黒い画面に英語が出てきたらAボタンを押して吸い出しを開始します。

吸い出してるときの画面。
パソコン側。

このツールは実際のサイズに関わらず32MBを吸い出すようになっていてとても時間がかかります。Release Listerの右側の検索欄にローマ字でソフト名を入れて(Pokemon Fire Redなど)検索しておき、吸い出した先のファイル(GBA_Cart.bin)がRelease ListerのROM Size:の容量(スラッシュの後の方)までいったら途中で中止しても大丈夫です。

ここまでのGBA_Cart.binをそのままVBAなんかのエミュレータで開いても起動すると思いますが、GBATAで吸出しミスを見つけたり吸い出しすぎた分をカットすることをおすすめします。GBATAにbinファイルをドロップしてFix Overdumpのタブに移動し、Release ListerのROM Sizeの欄と同じ容量を選択してからFixボタンを押して要らない部分を捨てましょう。直したROMを開きなおして最初の画面のCRC32の欄とRelease ListerのCRC32の欄が一致していることを確かめましょう。一致していない場合どこか間違えて吸い出してしまったことになります。起動するにはするかもしれませんが途中でフリーズしたりするかもしれません。(自分のテニスの王子様は相手が打ち返せない義人モードになっていました…)しっかりピンヘッダを差し込むなどしてもう一度吸い出しましょう。

この2つをチェックしよう

最後に

安く済ませようと思ったら結構面倒くさいし吸い出しミスも多いしで疲れた

手っ取り早くやりたいならWiiと通信ケーブル使う方法が一番いいと思う

追記(2021/01/07)

カセットが届き、ファイアレッドのROMの吸出しに成功しました。
ピンを奥まで刺し、吸い出し中に触らないようにしたらCRCが合っている完全な状態で吸い出せました。吸い出し後にGoodGBAでリネームしてひとまず終了です。

吸い出したファイアレッドのROM。

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