スピーカーを買ったはいいものの、オンボードのRealtek ALC887だと少しこもった音に聞こえるのでDelta 1010を中古で入手しました。
Delta 1010
Delta 1010は1999年に発売されたM-Audioのオーディオインターフェースです。PCIで接続し、ラックユニットに8チャンネル分の入出力がついています。
なぜこんな古いオーディオインターフェースを買ったかというと、音に定評があり、Windows10 22H2でも使えるというフォーラムでの記載があったからです。(Delta 1010 windows 10)
M-Audio公式ドライバーはWindows7までの対応ですが、このドライバーがWindows10にも使えるとのことでした。
インストール&テスト
PCに接続し、ドライバーをインストールするところまではうまくいき、デバイスも表示されるのですが音は再生できませんでした。ASIOデバイスを選ぶと途切れ途切れに音は出るのですがしばらくすると再生が止まってしまいます。バッファサイズ等を調整しましたが、状況は変わりませんでした。
Windowsのバージョンに問題があるのかもと思い20H2などで試すと、音が聞こえるようになったものの、ノイズが乗っていて数秒再生するとオーディオが応答しなくなってしまいます。
解決
さて、これらの問題はBIOSのASPM設定で解決することができます。
今回はPCHの「DMI接続のASPMコントロール」とその下の「ASPM」を無効にすることで解決できました。
ASPMはPCIeの省電力機能で、リンクの状態を変更することで消費電力を削減できます。ノートパソコンなどで用いられるとのことで、デスクトップパソコンではそれほど節約にならないでしょう。
また、Delta 1010はPCI接続ですが、最近のマザーボードはPCIe-PCIブリッジを使っているために問題が起こったと推測できます。
音質
結構いいです。少なくともオンボード音源の中低音に寄った感じはなくなり、フラットな感じになりました。
ライン入力もノイズはなく問題ないです。ただしオンボード音源と比べると音量レベルが低く、マイクアンプによっては増幅が十分でないかもしれません。
Linuxで使ってみる
ちなみに、ラックユニットが壊れているのかもと思い、カーネルでのサポートがあるDebian 12で動かすと(BIOSの設定にかかわらず)音がしっかり出ました。入力は試していないですが、出力は全チャンネル正常でした。